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在校生インタビュー

山本 杏奈(国際ウェルネスコース4年)

2022.12.20

大学生活の中で見つけた環境問題というテーマ

卒業論文テーマ…現代社会における古着の付加価値

国際ウェルネスコース4年の山本 杏奈さんに卒業論文やフィールドワークの体験、
それらを通し学んだことや、後輩、高校生に伝えたいことをお伺いしました。

Q1 研究の内容とそのテーマにたどり着いた背景は何ですか?

 私の研究のテーマは「現代社会における古着の付加価値」です。古着は長い歴史の中で実需以外にファッション、ヴィンテージなどの要素を持っていますが、循環型社会の現在、それら以外にどのような付加価値があるのかについて、古着屋を個人で経営している方々へのインタビュー調査を通し、明らかにしました。
 このテーマは、入学当初とは、全く異なったものです。1年生の頃は、ベーシックインカムや北欧の教育についての研究など、当時読んでいた書籍に影響されつつも様々な分野を研究テーマとして考えていました。しかし、2年生の頃、それまで以上に環境問題に関心を持つようになり、それらを軸にリサイクルやゼロウェイストなどをテーマとし、リユースの1つである古着の研究に決めました。

Q2 フィールドワークを実施し卒業論文を執筆した中で、最も学んだことは何ですか?

 最後まで諦めないことだと思います。これは、卒業論文執筆中、先生がよくおっしゃっていた言葉です。私は自分の中で予定を決めていたつもりでしたが、毎回、進捗は予定より遅れていました。テーマを決めたのも遅く、フィールドワークをする際、対象者へインタビューのアポイントを取るのも遅く、本格的に卒業論文を書き始めるのも遅く、提出も締め切り直前になってしまいました。しかし、結局、諦めなかったため、卒業論文を書き終え、無事提出することができました。
 執筆含め早めに行動した方がより良い論文になったなど反省点はあるものの、私はこのフィールドワーク、卒業論文の執筆を通し、最後まで諦めなければ成し遂げられることを学びました。

Q3 就職活動を終えて、さらに卒論も書き終えた今、後輩に伝えたいことはありますか?

 経験を積んでほしいです。ここ数年間、パンデミックの影響で国内外への旅行や友人と会うなど社会的に難しい状況にあり、私の大学生活は入学時に想像していたものとは違ったものになりました。
 もちろん往復5時間ほどの長い通学時間が無くなった、家族との時間、自分自身と向き合う時間が増えたなど良かったと思えることもありましたが、比較的時間のある大学生活でいろいろな場所に行き、人々と出会い、文化に触れるなどの経験をしたかったです。
 そのため、後輩の皆さんには、アルバイト、ボランティア、旅行、なんでもいいので有限な大学生活を刺激に溢れたものにしてほしいです。

Q4 多文化・国際協力学科で学んでよかったと思うこと、学科のアピールポイントは何ですか?

 多文化・国際協力学科で学んでよかったことは、国際協力の難しさを学べたところです。国際協力というものは素晴らしいことだという印象がありましたが、地域、プロジェクトにより、それぞれ難しさや問題点があり、国際協力自体、全てが全て正しいわけではないということを知り、多角的にみることの必要性を学びました。
 また、長年それぞれのフィールドでフィールドワークを行ってきた先生方の話から、国際協力という大きなプロジェクトでもベースには人と人との繋がりがあること、そして、その大事さを知ることができました。
 アピールポイントは、やはりフィールドワークを必須で行う点だと思います。論文や書籍を読んで考察をするのもいいですが、実際に古着屋を経営している方の話は論文以上のものがあります。インタビューの質問に対する答えだけでなく、それ以上に人生の先輩としての貴重なお話を聞くことができました。

※掲載内容は取材当時のものです。

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