在校生インタビュー
関未早希(国際協力コース4年)
卒業論文テーマ…母子家庭における子どもの教育機会の不平等
ー東京都に在住する母親の抱える悩みと社会的要因の関連からの考察ー
国際協力コース4年の関さんに卒業論文やフィールドワークの体験、
それらを通し学んだことや、後輩、高校生に伝えたいことをお伺いしました。
Q1 研究の内容とそのテーマにたどり着いた背景は何ですか?
母子家庭における子どもの教育機会の不平等について、日本の教育制度に不平等を生み出す原因はないのか、教育における現代社会の流れに対して格差を是正するための政策は対応できているのかという視点にたち、当事者の方へのアンケートをもとに考察を行いました。
このテーマにたどり着いたのは、児童福祉に関する仕事をしている親の影響をうけて、子どもの貧困に関心を持っていたことがきっかけです。入学当初は海外でフィールドワークがしたいと思っていましたが、コロナ禍で日本国内の社会問題の方に目が向き、以前から興味のあった子どもの貧困に関することをテーマとしたいと思うようになり、調べていくなかで母子家庭の子どもと教育というテーマに至りました
Q2 フィールドワークを実施し卒業論文を執筆した中で、最も学んだことは何ですか?
自分はまだまだ問題の現状を知らないということです。卒業論文を書くにあたって、複数の文献を読んだり、関連するニュースや資料を見たりしましたが、実際にフィールドワークの中で当事者の方から声を聞くと、その状況は人によって様々で、そこで初めて知ることも多くありました。
また、自分のなかでもテーマに対する固定観念があり、偏見を持っていた面があるのではないかと気がつき、自分自身の考えを見直すきっかけにもなりました。
Q3 就職活動を終えて、さらに卒論も書き終えた今、後輩に伝えたいことはありますか?
自分が楽しいと感じることや興味のあること、そして自分自身と周囲の方を大切にしてください。
就職活動や卒論の執筆は大変だし、精神的にも身体的にもつらいと感じることが増えるかと思いますが、終わりはちゃんとありますし、大学生活には楽しいこともたくさんあります。もし何かに悩んだ時やつらくなった時は、友人や先生方など周囲の誰かに相談したり、自分の気持ちを話したりすると少し楽になるのではないかと思います。私自身がそうでしたが、相談してみると自分ではだめだと思っていても、周りから見ると意外とそんなことはなかったり、アドバイスをくれたりということもありますし、気分転換にもなります。楽しいこと、力を入れるべきことには力を入れて、でも無理はしないで。
みなさんの学生生活が充実したものになることを祈っています。
Q4 多文化・国際協力学科で学んでよかったと思うこと、学科のアピールポイントは何ですか?
多文化・国際協力学科は様々なことに関心を持っている学生が多く、授業の内容も多様であることです。
私自身、この学科に入り、授業や友人たちとの関わりのなかで、今まで自分があまり触れてこなかった社会問題などに対する興味の幅が広がり、それが活きた場面がありました。それぞれ興味のあることが違うので、同じゼミでも個々で卒論のテーマがかなり違うということもありますが、だからこそ色々な角度からの意見を聞き、自分の考えを深めることができたので、とてもよかったと思っています。
※掲載内容は取材当時のものです。