中根千枝賞受賞者
諸星美和(多文化共生コース)
2024年度 中根千枝賞受賞者
諸星美和(多文化共生コース)

多文化・国際協力学科では、優れたフィールドワーク報告卒業論文を完成させた学生に、中根千枝賞*を授与しています。
2024年度は以下の3名が表彰されました。
諸星 美和
「在日クルド人第二世代の女子の進学と将来像—埼玉県川口市の日本語教室でのフィールドワークから—」
小野寺 晴
「ろう者と聴者が築く新たな共生の形—居酒屋が生み出す合理的配慮を超えた空間」
谷川 真由
「ガーナにおける洋服の流通と伝統的衣装文化の共存—アフリカ布の使用に着目した衣服選択を通して—」
諸星美和さんの受賞のことば
この度は、中根千枝賞を授与いただき、ありがとうございます。名誉ある賞を受賞できたことを心から嬉しく思うと同時に、背筋が伸びる思いです。ご指導を賜りました川端先生やフィールド先で調査にご協力いただいたみなさん、相談にのってくれたゼミメンバーや友人に、心より感謝申し上げます。
大学入学当初から、外国にルーツを持つ子どもに関することを研究したいと漠然と考えていましたが、授業で学びを深めていく中で、様々な困難に直面している子どもたちの現状に気づかされました。いざフィールドに足を踏み入れてみると、センシティブなことを含むテーマでもあるため、どこまで踏み込んでよいのか、どのように信頼関係を築いていくかなど悩む場面が多々ありました。しかし、参与観察やインタビュー調査を進めるうちに、彼女たちが自ら未来を切り拓いていこうとする姿に大いに刺激を受け、子どもたちと話したり、学んだりする時間はかけがえのないものとなりました。
SNSなどの普及により、何が信頼に足る情報かを見極めるのが難しい現在、実際にフィールドに赴き、自身の目で確かめ、事実と向き合っていくことの大切さを学びました。出会った一人ひとりの言葉や表情、空気感を肌で感じることができたからこそ、彼女たちの声を論文に反映させることができたのではないかと思います。
フィールドワークと卒業論文の執筆を通じて得た学びは、これからの私の支えになると思います。この経験を糧に学び続け、周囲の方々への感謝を忘れずに日々精進してまいります。
* 中根千枝賞:本学出身の社会人類学者であり、日本における女性フィールドワーカーのパイオニアであった中根千枝氏を記念した賞。