中根千枝賞受賞者
原 花乃(国際ウェルネスコース)
2022年度 中根千枝賞受賞者
原 花乃(国際ウェルネスコース)
多文化・国際協力学科では、優れたフィールドワーク報告卒業論文を完成させた学生に、中根千枝賞*を授与しています。2022年度は以下の3名が表彰されました。
原 花乃
「子どもが「親」に求めるもの—特別養子縁組当事者の語りから」
佐々木 恩愛
「海藻の漂着がもたらす資源の利⽤形態の変化—新潟県出雲崎町における浜での海藻採集活動より」
高橋 優歌
「支援策の利用に至らない野宿者—横浜市寿地区周辺の路上で暮らす人々の事例から」
原 花乃さんの受賞のことば
この度は中根千枝賞を授与していただき、誠にありがとうございます。大変光栄に思うと同時に、身の引き締まる思いです。フィールドワークで貴重なお話を聞かせてくださった、特別養子縁組当事者の方々、日々ご指導いただいた三砂先生、共に卒業研究を進めてきた三砂ゼミの皆に心より感謝申し上げます。大学3年時から、予期せぬ妊娠の対応としての特別養子縁組に関心を持っていました。そして「特別養子縁組は子どものためになっているのか?」という問いをたて、特別養子縁組の子ども当事者の方々、子育て中の養親の方へ聞き取り調査をするフィールドワークを行いました。計画しているときは、私の興味のために話を聞かせてもらうということがとても不安でした。しかし、実際に聞き取り調査をはじめると、「将来の子どものために絶対必要なことだと思うから」と話しづらいであろう経験についても話してくださいました。その思いに少しでも応えたいという気持ちで卒業論文をまとめることができました。賞を頂いたことを励みに、今後は現場での実践に励みたいと思います。
* 中根千枝賞:本学出身の社会人類学者であり、日本における女性フィールドワーカーのパイオニアであった中根千枝氏を記念した賞。