在校生インタビュー
今村 祥子(国際協力コース4年)
フィールドワークを通して身につけた主体性
卒業論文テーマ …地域日本語教室から考える定住外国人への言語保障の課題—生活者として必要な言語レベルとは—
フィールドワーク先…静岡県浜松市の地域日本語教室
国際協力コース4年の今村 祥子さんに卒業論文やフィールドワークの体験、
それらを通し学んだことや、後輩、高校生に伝えたいことをお伺いしました。
Q1 研究の内容とそのテーマにたどり着いた背景は何ですか?
日本での言語保障が難境である本質に迫るために、運営側から教育の課題を、学習者側から必要な日本語レベルについて聞き取りをしました。
テーマを選んだ理由は、コロナ禍で飲食店とIT企業でアルバイトを経験し、業界や雇用形態によって外国人労働者が受けるコロナの影響の差を目の当たりにしたからです。多くの外国人にとって日本語を習得して初めて職探しのスタートラインに立ち、日本社会で生活ができるのだと看取しました。
Q2 フィールドワークを実施し卒業論文を執筆した中で、最も学んだことは何ですか?
当事者意識を持ちつつ、物事を俯瞰的に捉えることの大切さです。フィールドワークを通じて、「調査する立場」で書かれている本や学術論文だけでなく、「調査される立場」から見た問題や考えも知ることが重要だと感じました。
一方で、調査結果に引っ張られすぎて、多角的な考察が難しくなった時もあったので、「調査する立場」と「調査される立場」のどちらの考えも大切にしながら、大局的に判断することが必要だと学びました。
Q3 就職活動を終えて、さらに卒論も書き終えた今、後輩に伝えたいことはありますか?
学業も就活も、全力で取り組んで欲しいなと思います。挑戦できる環境は整っているので、あとは自分の殻を破るだけです。大学では、ディスカッションやプレゼンテーションなど意見を共有し合う機会が沢山あります。入学前は非常に消極的な学生でしたが、今では学内・学外問わず、よく人前で発言したり、リーダーを務めたりしています。この変化は自信につながり、就活や研究の場でも積極的に行動することができました。
Q4 多文化・国際協力学科で学んでよかったと思うこと、学科のアピールポイントは何ですか?
1つ目は、贅沢すぎるくらい少人数教育で、先生方との距離が近いことです。些細なことでも親身に相談にのっていただきました。研究テーマが変わっても、ゼミの先生は「どんな研究でも面倒をみるので、1番興味のあるものにしてくださいね」と言ってくださり、心強かったです。
2つ目は、フィールドワークを経験できたことです。良い調査になるのも悪い調査になるのも自分次第なので、この経験を通じて主体性がかなり身に付きました。
※掲載内容は取材当時のものです。