多文化・国際協力学科学科発信メディア

在校生インタビュー

高橋 優歌(多文化共生コース4年)

2022.12.20

インタビューで学んだ自分の中の問いを諦めずに突き詰めることの重要性

卒業論文テーマ  …支援策の利用に至らない野宿者
フィールドワーク先…横浜市寿地区及び周辺

多文化共生コース4年の高橋 優歌さんに卒業論文やフィールドワークの体験、
それらを通し学んだことや、後輩、高校生に伝えたいことをお伺いしました。

Q1 研究の内容とそのテーマにたどり着いた背景は何ですか?

 学科の授業の影響もあり、野宿者の問題に興味をもち、大学3年次から、寿地区で野宿者支援のボランティア活動に継続的に参加しました。活動の中で、支援者がいくら働きかけても、支援策を受け入れない野宿者の存在を知ります。
 そこから、野宿者が支援策の利用に至ることなく野宿生活を続けているのは何故かという疑問が湧きました。野宿者にインタビューを行った結果、彼らが支援策を受けることができない理由、或いは受けたくない理由について見えてきました。

Q2 フィールドワークを実施し卒業論文を執筆した中で、最も学んだことは何ですか?

 支援者側である私が逆に野宿者から刺激を受け、多くのことを学びました。出会った野宿者はたくましいと思える人ばかりで、インタビューをしていて返す言葉が見つからないほど、心から尊敬しました。また、自分の中の問いを諦めずに突き詰めることの重要性を学びました。
 初めは野宿者に話しかける勇気が出ず、やめたくなることもありましたが、妥協しなかったことで、当事者に聞かなければ分からないことを得ることができ、今までの野宿者に対する固定的な見方が覆されました。

Q3 就職活動を終えて、さらに卒論も書き終えた今、後輩に伝えたいことはありますか?

 私にとって小学校時代からこれまで進学することが当たり前でしたが、次はもう進学ではなく就職という初めてのことです。もちろん大学院に進む道もありますが、同世代の人と一緒に学んだり、社会で起きていることについてじっくり考えるという機会は、とても貴重なことだったのだなと、卒業間近になる今となって思います。
 自分が普段何となく興味があることや疑問を大切にし、いろいろな先生の授業を受け、ご自身なりに学びを深めていく4年間にしていただきたいです。

Q4 多文化・国際協力学科で学んでよかったと思うこと、学科のアピールポイントは何ですか?

 ゼミの先生の研究内容に関係なく、自由に研究テーマの設定ができることです。自分が真にやりたいことだからこそ、フィールドワークも続けられるのだと思います。また、授業を含め全体を通して、肯定的な意味で物事を批判的に考えられるようになりました。
 社会をまた少し違った眼差しで見られるようにさせてくれる先生が多いです。いわゆるマイノリティとされる人や社会的排除を受けている人々に目を向けることで、人を傷つけないように配慮できる力が養われたと感じます。

※掲載内容は取材当時のものです。

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